赤ちゃんの頃は好き嫌いなく食べていたのに、2歳児になり急に好き嫌いが出てきて、食べられるものが減ってしまった。
好き嫌いが激しくなって、全然食べてくれない
子どものそんな変化に戸惑い、どう関わっていけばわからず、困っていませんか?
なかなか食べてくれないと心配になってしまいますよね。
好き嫌いがどうして起きるのか?
どうすれば食べてくれるようになるのか?
保育歴20年以上のねこねこ先生が、そんな時の子どもへの関わり方を伝えます。
- ご飯を作ってもなかなか食べてくれない
- 子どもの好き嫌いが多くて困っている
これを読めば、少しずつ食べられるものが増え、数年後には、そんな時期もあったなと、思い返すようになるでしょう。
あれもヤダ!!これもヤダ!!
せっかく作ったご飯を食べてくれないと悲しいですよね。
こんな時にどう関わればいいのか伝えていきます。
好き嫌いの原因4つ
- 味蕾(味の感じ方)が違う
- 食べず嫌い
- 食事に興味がない
- おやつを食べすぎている
などの理由があります。
順番に、説明します。
舌にある味を感じ取る器官「味蕾」が大人と違う
特に赤ちゃんに多いのですが、味蕾の敏感さが大人と子どもでは違うのです。
ですので、大人なら美味しく食べられるものが、子どもの場合には敏感に感じられ、身体に害があるものだと感じられ、食べられないこともあります。
小さい子供にはアレルギーも多くあるので、味に敏感なことが本能的に必要なのでしょう。
食べず嫌い
2歳児頃によくあることなのですが、緑色をしているだけで食べられなかったり、子どもが自分で決めたルールがあります。
それも時々更新されたりもするので、大人も把握することが難しいことが多いです。
食事に興味を持てない
食いしん坊な子どもと食事に意欲がない子どもがいます。
これは、生まれ持っての気質の部分もあるので、なかなか変えていくのが難しいです。
すぐに変えようとは思わず、小さな変化も気が付けるよにしていきたいですね。
おやつの食べ過ぎ
おやつを食べすぎて食事が食べられないこともあります。
あまり好きでないものを食べるのに、お腹が空いていなかったら、余計に食べられないですようね。
これは、子どもよりも大人の方に理由があるように感じます。
量や時間を工夫して、あまり食事に近い時間には、おやつを食べすぎないようにしましょう。
おやつを食べすぎると糖分を撮りすぎてしまい、最近増えている成人病のリスクも高まってしまいます。
目が覚めてない
大人でも目が覚めたばかりだと、食事をする気持ちにならないことがありますよね。
子どもも同じです。
特に朝ごはんのときが顕著なのですが、目が覚めてないと食事が進まないことがあります。
逆に夕食の時には、眠くなって食べられないこともあると思います。
起きている時にはしっかりと目が覚めていられるよう、一日の生活リズムを整えることが大切になってくるのです。
身体を動かしてない
一日中、家の中で作業をしていると、あまりお腹が空いてきません。
園で過ごしている子どもたちも、園庭で思い切り遊べた時には食事の量が増えお代わりをする子どもが多い反面、雨で外遊びができない日には、食事が残ってしまうことがあります。
雨の日に身体を動かすのは難しいのですが、それでも少しでも身体を動かす場面を用意してあげたいですね。
好き嫌いの対処法5つ
対処法として、おすすめなのが3つ
- 一口だけでも食べる。
- 食材に興味を持てるようにする。
- おやつの時間を決める。
- 生活リズムを整える
- 運動をする
順番に説明します
一口だけでも食べる
一口だけでも食べることができれば、「うん?おいしいかも」となることもあるのですが、その一口がむずかしいのですよね。
ですので、最初に食べる勇気をくじかないよう、お皿に盛る量は少なくしたり(園でも毎食オードブルな子どもも…)本当になめるだけでもいいので、少しだけでも味がわかればいいと割り切ってしまうのもいいと思います。
食材に興味を持てるようにする
園でもよくするのが、絵本や紙芝居を使って食材に興味を持たせることです。
グリーンマントのピーマンマンなどの絵本も、子どもが食材に興味をもってもらうのにおすすめです。
グリーンマントのピーマンマン (えほん・ドリームランド) [ さくらともこ ]
また、食事中にも大人が口に運ぶ時に「ニンジンさんが、○○ちゃんに食べて食べてっていってるよ」と、擬人化すると食べたりもしますよ(^-^)
おやつの時間を決める
三つ目の、おやつの時間を決めることは、きちんと食事とおやつの時間を空けることで、食事に集中することができます。
時間だけでなく、量も子どもと話し合ってルールを決めてください。
その際、一緒に決めたルールはしっかりと守るようにしてくださいね。
そのほかに、気をつけていきたい事もあげていきます。
生活リズムを整える
研修で教わったのですが、目が覚めてから30分の散歩をしてから朝食がとれる方が望ましいそうです。
なかなか朝に余裕がないと難しいですよね。
そこまでいかなくても、すっきりと目が覚めてから食事をとることができると、「はやく食べなさい」と、無駄に注意する必要も減ります。
朝すっきりと目が覚めるためには、夜は早めに寝なくてはなりません。
夜早く寝るためには、朝は早めに起きて、昼寝を早めに寝て・・・と、一日を通した生活リズムの改善が必要になってくるのです。
身体を動かしてお腹を空かせる
お腹を空かせる手っ取り早い方法は運動することです。
目いっぱい運動することができれば、自然とお腹が空いてきます。
子どもの運動の適切な量としては、少なくとも一日一時間は外遊びをすることが好ましいとされています。
雨の日には外で遊ぶことはできませんが、部屋の中でも少しでも身体を動かすことができれば食事の進み具合も変わってくるかもしれません。
月齢の小さい子どもならマットの小山を作って山登りをしたり、少し大きくなったら体操の音楽をかけて思い切り踊ってみるといいでしょう。
子どもに運動を促す秘訣は大人も一緒に身体を動かすことです。
一緒にかけっこをしてみたり、子どもに負けないように踊ってみると、つられるように子どもも楽しく身体を動かしてくれるでしょう。
食事の時間は30分を目安に
子どもの食事の時間をどうしたいいのかも、保護者からよく聞かれる質問です。
うちの園の調理師によると、30分で切り上げる方がいいそうです。
それ以上の時間になると、子どものストレスになってしまうので、最初に「〇〇時までに食べようね」と伝えておきましょう。
また、長くだらだらと食事をしていると、口の中が長い間酸性になってしまい、虫歯のリスクも増えてしまうのです。
食べなかったらどうなるのか?
それでは、嫌いなものを食べず、好きな物しか食べなかったらどうなってしまうのでしょうか?
園で偏食がかなり激しい子どもがいて、ほとんど毎食オードブルのようにお皿に盛り、少しずつし食べていない子どももいました。
すごく身体が大きいわけではなかったですが、健康に問題もなく、元気に卒園していきました。
なので、病気などの心配がなければ、それほど心配をしなくても、そのうち食べられるくらいの気持ちでいるといいと思います。
月齢が高くなれば気にならなくなることが多い
それまで、偏食で心配していた子どもがいつの間にか食べられるようになることもよくあります。
赤ちゃんの頃、好き嫌いの激しかったMちゃん。
机付きのチェアに座り、離乳食をあげると何も食べずに、首を振っていました。
いろいろ試した結果、バナナは食べることがわかり、料理室にお願いしてMちゃんの分だけはバナナを増量してもらい、しばらくは、バナナだけで過ごしていました。
離乳食が終わり、幼児食になるころにはだんだんと食べられるものが増え、つい先日、元気に卒園していきました。
ただ、自分の話なのですが、大学生の頃に野菜を全然食べられない友だちがいて、話を聞くと、小さいころに無理やり野菜を食べさせられた記憶が強く、今でも食べられないのだと言っていました。
そんな話もあるので、何も考えなくてもいいわけではないのだと思います。
まとめ・無理強いをせず楽しく食べることが大切
まとめると、
原因としては
- 味蕾の感覚が大人と違う。
- 食べず嫌い。
- 食事に興味がない。
- おやつを食べすぎている。
- 目が覚めていない。
- 身体を動かしていない。
があり
簡単にできる対処法としては、
- 一口だけでも食べる。
- 食材に興味を持てるようにする。
- おやつの時間を決める。
- 生活リズムを整える。
- 身体を動かす。
があります。
子どもの好き嫌いは、この対処法をやったからといってすぐに、変わっていくわけではないのですが、それでも、適切に関わることにより、少しずつ変わっていくことができます。
食事を楽しくとることは、栄養面でもいい影響があり、一緒に食べることは愛情関係を作る一番簡単な方法です。
あまり、好き嫌いを気にせず、楽しく食べれるようになってください。
この記事が皆さんの役に立てたらうれしいです。
それでは…