子どもをなるべく自由にさせたいけど、どこまで自由にさせていいのか悩んでる方はいますか?
子どもの自由を制限してしまうと、どこかでひずみが生まれてきてしまうものです。
そこで保育歴20年以上のねこねこ先生が自由と放任について話をしていきます。
放任とは…干渉しないで、したいようにさせること、だそうです。
この記事を読んでもらえれば、どうやって子どもの自由を認めていけばいいのか、考える手助けになるでしょう。
- 子どもに自由をどこまで許していいのか悩んでる方
- 子どもに勝手をさせるとダメになってしまうと思ってる方
結論を言ってしまうと、基本は自由にさせた方がいいのですが、気をつけなければいけないこともあります。
「ダメ」ばかりじゃ嫌になっちゃう
子育ての基本は子どもの自由を認めることです。
理論編
まず、なぜ子どもを自由にさせるのがいいのかを説明していきます。
メリット
自主性がつく
自由にさせる機会を多くつくってあげることで、自分で考え行動できるようになります。
会社を定年後に何をすればいいのかわからなくなってしまう大人がいるように、自分で何をするのかを決めるのは練習がいるものです。
子どもは最初は自由な存在なのです。
親や養育者からの制限がなければ、自然と自分のやりたいことを追求していきます。
そして、数をこなしていくことで、自主性が育っていくのです。
自己肯定感があがる
自己肯定感は6つの「感」にわけられます。
自尊感情、自己受容感、自己効力感、自己信頼感、自己決定感、自己有用感です。
その中で、自由のメリットとしてあげられるのが「自己決定感」です。
わかりやすく言うと、自分の人生を自分で決めてるという気持ちです。
これを持つことで、幸福感もあがっていきます。
自己肯定感については詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考に
好奇心・学ぶ意欲がつく
子どもの自由を保障するメリットとしては、学習効率が上がることがあります。
大人でも、好きなことは覚えやすいですし、時間も忘れ学習できますよね。
子どもは遊びが学習の一環な部分はありますが、親に強制されたものでは、意欲も沸いてきませんよね。
小さな子どもに興味のないものをやらせようとするほど、不毛なものはありません。
どちらも疲れてしまうでしょう。
将来を見据えた場合、子どもの好奇心を満たし、自由な行動を認めていきたい所です。
気を付けたいポイント
自由にさせるメリットをあげてきましたが、ポイントを押さえていないと、単なる放任になってしまいます。
世間的には生きにくくなる
家庭や幼稚園、保育園などでは、自由に行動することに理解があるところも多いと思います。
しかし、小学校、中学校と進んでいくと、授業のコマが決まっていて、校則があったりと、自由な環境は少なくなります。
そうすると、それまで自由に過ごしていた子どもにとっては、生きづらく感じてしまうかもしれません。
しかし、大学ではそれまで培ってきた好奇心が実を結ぶこともあるでしょうし、社会人になったら、自分で起業して自由な生き方を選ぶかもしれません。
どこかで、生きづらさを感じた時には、親が支えになってあげられるといいですね。
社会的ルールを伝える
自由が大切と言ってもルールを守らなくていいわけではありません。
家庭と集団生活の中では、ルールも変わります。
しかし、そのルールもどこかの誰かが作ったもの
すべてが正しいわけでもなく、その集団の中でみんなが過ごしやすいように決められたものです。
ルールを伝えるときにも、「ルールだから」ではなく「どうして」の部分までしっかりと伝えられるといいですね。
単に放任にならないよう・愛情、信頼は感じられるか
自由にさせればいいと言って、ただ単に子どもを放置すればいいのではありません。
小さな子どもを見ていると、親から離れ遊びに行ったと思ったら、ちらちらと大人がいるのを確認したり、その都度、親の元に戻ってきたりもしていますよね。
少し大きくなった子どもも、根本的な部分は同じで、親を確認する作業が見えるか見えないかの違いになります。
しっかりと愛情を感じ、信頼されていると思うからこそ、子どもは新しいことにチャレンジして、自由に行動していけるのです。
どうしたら、愛情と信頼を感じられるようになるかというと、しっかり見守ってもらえ、話をしたい時には、しっかりと聞いてもらえることです。
やはり、スマホを見ながらやおしゃべりに夢中になりすぎるのは、あまり良くないですよね。
自分もついついスマホに目がいってしまうこともあるので反省しています。
自由を制限すると
「あれしなさい」「これをしなさい」と子どもを抑えつけていると、どこかで反抗されるものです。
抑えつけられている期間が長ければ長いほど、それが爆発した時には激しく反抗されるものです。
また、ずっと行動を誰かに決められていると次第に自分では決めることができなくなってしまいます。
誰かのいいなりの人生はあまり楽しいものだとは思えないですよね。
もし世界中の自由がなくなったとしたら発展も進化もなく、人は滅亡していくだけです。
実践編
実際に、どう関わっていけばいいのでしょう。
いつでも助けてもらえる安全基地を
先ほど、書いたように放任になってはいけません。
子どもが自由を選んでいくためには、安全基地が必要です。
いつでも帰ってこられる場所があることで、安心して挑戦していけるのです。
そのためには、子どもが不安を感じたり、認めて欲しい時には、笑顔で受け止めてあげることが大切です。
子どもが少し大きくなってからは、「何かあった時には絶対に味方でいてくれる」と確信をもっていることが自由の基盤。
小さいころから愛情と信頼を積み上げていきましょう。
子どものやっていることに口を出さない
子どもをしっかりと見守っていると、ついつい口をだしてしまいたくなりますよね。
保育士をしていると、子どもが危険なことをしているのによく気が付きます。
それが仕事ですから・・・
しかし、家で1対1で見ていると、気が付きすぎて過干渉になりがちです。
大きなケガしそうなときや他の子どもにケガをさせてしまいそうなときには、止めなくてはいけませんが、少し危ないくらいの時には、見逃すことも大切なことだと思います。
問題の分離
子どもが何かをしたときに、それは誰の問題なのかを考える癖をつけましょう。
もし、コップの牛乳をこぼしたら?
それは、子どもの問題です。
親が率先して片づけをしてしまうと、子どもの学びの機会を奪ってしまいます。
片付けの仕方
どうしてこぼしてしまったのか?
次はどうしたら同じ失敗をしないで済むか、
など、たくさんの学びを一緒に考えていけるといいですね。
もちろん、こぼしそうだからと先に親が運んでしまう時もありますよね。
丁寧な関わりをしていくことには時間がかかります。
大人の余裕がなくたってしまうのは、本末転倒なので、各家庭でやりやすい方法を見つけてください。
大人が手本を
子どもは大人の姿を見て学ぶものです。
一番最初のモデリング(何かしらの対象物を見本(モデル)に、そのものの動作や行動を見て同じような動作や行動をすること)の対象は両親です。
もし、親が何かしがらみにとらわれていたり、自由をあきらめていたらどうでしょう?
毎日、やりたくもない仕事を暗い顔でしている大人をみていたら?
きっと子どもは「人生は自由に生きられないものだ」と思ってしまうことでしょう。
そうならないためにも、親が率先して自由に生き、子どもに見本を見せてあげたいですね。
子どもにあげられる一番のプレゼントは、笑顔です。
いつも心に遊び心を持って、喜びを見つけていきましょう。
スキルを磨くことで自由な道を選ぶこともできます。
今日が一番若い日です。
あなたにぴったりの自由の道を選んでいきましょう。
まとめ・育児の基本は絶対的な自由です
「ああしなさい」「こうしなさい」と言われ続けたら、大人でも嫌になってしまいますよね。
子どもも自分で選んで、自分で決めたことの方が、効率もよく意欲を持って取り組めるものです。
子どもは元来、自由なものです。
0才児の赤ちゃんが、「周りの迷惑になるから止めておこう」なんて考えることはありませんよね。
自由にあちこちにいき、自由におもちゃを散らばらし、自由にコップの水をひっくり返すことでしょう(^-^;
しかし、それが自由の基本なのです。
「ダメ」と叱るのではなく、子どもの成長を楽しんでいきたいですね。
この記事が誰かの役に立てると嬉しいです。
それでは…